2012年2月29日水曜日

打合せ前の腹ごしらえ




先日、「記憶の家」のYさんご一家とランチをご一緒しました。
その日は午後から浴室や玄関土間タイルを、ショールームに見に行く約束でした。
その前にちょっと腹ごしらえをしようということになって、長堀橋にある「カーサM」へ。

このお店は一年前にも「BW-H」のIさんご一家とランチを楽しんだのですが、
お昼間は小さなお子様連れでもOKなのでこんな日はとても助かります。

まずは季節の温かいスープとバーニャカウダ。
生のワラビ(熊本産)や沖縄の海藻スーナなどを熱々のソースにつけていただきます。

それまでちょっと大人しかったマー君。
このシラスのパスタが運ばれて来た瞬間、目の色が変わりました。
お魚や海老が大好きの彼は、パスタの上に盛られたプリプリのシラスのフリットを
どうも海老と思ったみたいでした。
一口食べた瞬間、もうどうにも止まらなくなってしまった。
お母さんのシラスをあっという間に平らげてしまい、それでもちょっと足りなかったのか
僕の分もちょっとおすそ分け。。。。ご機嫌さんになりました。

メインは子牛のロースト、色々な茸のソース。
この茸の下にとてもジューシーなスライスしたローストポテトが隠れてます。
そのポテトを食べたくてこの品を注文しましたが、その辺りはシェフも
心得ていてたっぷりのポテトが入ってました。

Yさんと少しだけシャンパーニュを頂いて、御堂筋沿いにあるショールームへ
いい気分で出かけることが出来ました。
やっぱり食事は良いコミュニケーションを作る大事なアイテムですね。

2012年2月21日火曜日

神戸水野家のコロッケ




毎週火曜日は「海に背を向ける家」の工程会議。

施主の「Mさん」と打合せを終えるといつもJR灘駅まで送って頂く。
今日は駅までの途中にある、神戸っ子なら誰でも知ってるコロッケ屋さん
「水野家」へ立ち寄り、我スタッフのために揚げたてアツアツのコロッケを
買っていただいた。

こういう日に限って何故かアルバイトも含めスタッフが全員揃う!
ホンマに皆鼻が利くというのか、僕が食い意地が張ってるから
スタッフも段々舌が肥えてきて、食べ物のお土産に目の色が変る。

写真のような小さなお店だが全部で26店舗もあるそうだ。
デパ地下にも入っている。


水野屋ではコロッケ関係以外にも写真のようなカレーまで売ってます。
コロッケは肉屋さんの店先にはよく置いてあるのだが、
材料となる肉を他所から仕入れたのでは採算が取れないそうで
やっぱり肉屋さんが本業でないと経営的には厳しいと、
コロッケを揚げている店の人が言ってました。

なんだかコロッケ屋さんの街角インタビューみたいになっちゃったけど
美味しいコロッケは肉屋さん経営のお店に限りますねえ!

コロッケは元々どこの国の食べ物だか知ってます?
日本の市場や商店街ではありませんよ!

正式にはハッキリしないが18世紀初頭のフランスかイギリスらしい。
「クロケット」というマッシポテトにひき肉や野菜などを混ぜパン粉で包んで
揚げたものが原型。。今とほとんど変りませんが。
そんな料理どこの国でもあるから、多少具や味付けが違っても
基本はほとんどこの「クロケット」

肝心のお味ですが、牛ひき肉と神戸らしく味噌味の牛すじ煮込みコロッケの
2種類 を買っていただいたのだが、甘味がありとてもジューシー。
ラードで揚げているのでしょうね、香ばしくて食欲をそそります。
買ってきたばかりのところを写真に撮ろうとしたが、
あっという間に無くなってしまった。

でも僕が一番食べたかな?
Mさんの奥様いつもいつも済みません。恐縮しております。

オランダではこのクロケット、一個一個自動販売機に入って売っていて
(自販機の横で揚げてたりするんですが、自販機に空きが出るとすかさず
補充したりしてる。。。。もちろん揚げたても買えますが)
ちょっとピリ辛のコロッケやいろ~んな種類があります。
それはそれで空腹を感じているときには重宝します。味もイケます。
アムスやロッテルダムではランチタイムでお世話になりました。

ところでお店の隣にあったこの「プリンセスソース」の看板。
お店はどこにも見当たらないが、なんか有名らしい。
業務用らしいが小売もしてくてるとのこと。

TVに取り上げられて買い物客が殺到し大変だったそうだ。
美味しいらしい!この看板の建物の裏にお店があるのだが
お店の人がいれば売ってくれるが、一人で製造販売されているらしく
誰もいない時もあるそうです。次回はこのソースにチャレンジ!

2012年2月20日月曜日

奈良線沿線




今月は京都を尋ねる機会が多い。
京都といっても市内ではなくJR奈良線沿線。

数年前、建築家展で沿線の玉水駅近くに来て以来だが、
先週は山城多賀駅近くへ出かけた。
ある住宅の設計コンペで現地調査に伺ったのだが、
周辺はまだ、厨子2階の瓦屋根の建物がたくさん残っている。

写真は奇妙な枝を残した庭木。何の木だろうと思っていたが
たまたまこの家の主らしき方が庭におられたので聞いてみたら
「えの木」という名前だそうだ。
秋に黄葉する落葉樹で、江戸時代には一里塚の目印しに
よく植えられたらしい。
この前の道がその当時からの道かどうかはわからないが
この集落は相当古くから存在した村らしい。
設計コンペの依頼主の御宅も先祖を辿ると江戸時代中期くらいまでは
わかるらしい。

集落の山間に足を向けると、そこには奈良時代から守られてきた神社があった。
急な階段を息を切らせながら上がると美しい社が見えてきた。
朝方、社には穏やかな日の光が差し、垂れ幕に美しいシルエットを作っていた。

それから山城多賀駅から京都駅に戻る際、城陽駅辺りで、車窓から神社の森の下草に
美しい木漏れ日がいくつも出来ている風景を見つけた。
あまりに美しいので、チャンスがあったら必ず見に来ようと思っていた。

数日後、宇治市のASJ京都南スタジオから電話があった。
2月最初の週末、京都駅近くで建築家展があり、そこに参加していたのだが
その中の城陽市在住のご夫婦が住まいの事で相談したいという連絡があり、
急きょ昨日お伺いすることとなった。

お伺いしたお宅の傍にはこんな巨木が。。。
20m以上あるだろうか、枝葉は頭頂部にしかないが何か惹かれるものがある。

近寄ってみるとその木肌はねじれながら上へ上へと伸びている。
樹木は特に高木は太陽の光を追いかけ、また真っ直ぐに成長するために
自分自身が倒れないようねじれながら大きくなっていくそうだ。
なかなか面白い木だ。名前がわからないけれど。。。。

それから、お話を聞きに伺ったお住まいのすぐ近くに、
先週是非尋ねてみたいと思っていた木漏れ日の神社があった。
何かこの場所に導かれたのだろうか。
森へ入ったときは曇っていたが、奥へ進むと突然陽が差し込み
美しい木漏れ日を作ってくれた。


凛とした冷気が身体全身に浸み込んでいく。
誰一人としていない社だが、不思議と身を守られているような安心感に包まれた。

ご夫婦とも大学で考古学を研究されている先生と伺ったが、
私の作品の中で一番気に入られたのが岡山県瀬戸内市の「櫻山居」だそうだ。
「櫻山居」の敷地に隣接して古墳があるんです。玄関横に。。。。
建物外観の写真を見て、何か考古学的な気配を感じられたのでしょうか?

2012年2月17日金曜日

新人



アトリエにも2月から新しい男性スタッフが入りました。

スタッフを10月くらいからウエブサイト上で募集していたのですが、
あまり大きく「社員募集してます」とは掲載していなかったので
ほとんど問い合わせらしきものはありませんでした。

こちらも事務所のホームページを見て興味があれば何か問い合わせが
あるだろうくらいに考えていたのです。
でも本音は「大至急」スタッフが必要だったのですが、
こんな時に焦ってもろくなことは無いと経験上感じていたので、
まあ本当に僕のアトリエに興味があれば、何か行動を起こす人がいるはずと
妙な自信というか居直りみたいなものを思ってました。

そして、昨年暮に一人の男性が応募してきました。
話をよくよく聞いてみると、僕の事務所とまんざら繋がりが無いわけではない。
人と人との出会いなんて偶然性よりも必然性の方がぐっと高いと思う。

こうしてM君は2月から我アトリエの一員になりました。
けれど入社した日から集合住宅2棟分の図面作成が待っていて
昨日まで実施設計担当のK君と二人で延々と作図をする羽目になってしまった。

やっとその図面が完成したので、M君の歓迎会をしようと急に思い立ち
隣のビルにあるイタリアンレストラン「ア・ターヴォラ」へ伺いました。

お店は時々ランチを食べに行ったり、オーナーシェフの鈴木さんから
色々な料理人の方を紹介していただいたりと、仲良くさせてもらっているので
気軽に利用させてもらってます。

M君、いきなりハードな仕事で大変だったかなあ。
慰労会と歓迎会もあわせ、ちょっと手の込んだ料理やドルチェを作っていただきました。
お店の宣伝も兼ねて料理少し紹介します。

春野菜のテリーヌ風 。ジュレの部分にしっかりと味がついてて食べやすかったですよ。

軽くスモークしたマグロと蕪、オレンジの前菜。蕪が美味しかった。

渡り蟹を使ったパスタ。水餃子みたいなイメージです。
蟹肉とトマト、唐辛子などが入ったピリ辛のソースとよく合ってました。

ソイのアクアパッツア。ソースが美味しくて
みなパンをどんどんおかわりしてました。モンサンミッシェル産ではなく
北海産のムール貝もなかなかいけました。

苺だけのジュースに浮かぶパンナコッタ。シンプルだけどイタリアぽっくて
美味しかった。
最近、僕のブログを見たと言ってお店を訪ねて来られたお客さんがいたらしい。
他のお店でも「山口さんのブログ見て来られる方がいます」と言われることもある。
と言うことはちょっとはみなさんのお役に立っているということですかね?

M君、少しはエネルギー蓄積出来たでしょうか?
まだまだやることがたくさんだけど、あまり無理をしないでがんばりましょう!
K君も肩の荷がちょっと軽くなったでしょうか?

僕は相変わらず休日無しで馬車馬のように働いています。
誰か数日代わってくれないかな?

2012年2月13日月曜日

週末



先週末学校では卒業制作の発表会がありました。
何とか無事終わって放心状態の学生達。
最後は徹夜続きだったので、発表後の彼らは燃え尽きた炭灰のよう。。。
でもすごい達成感がありましたとのメールが届きました。
今度は今日(月曜日)から座学系のテストが始まっています。大変だア!

土曜日には久ぶりに兵庫県たつの市で工事している「記憶の家へ 」
蛇籠とコールテン鋼の外構工事を先行しため完成予定を1ヶ月遅らせました。



一人建物内の検査をするマー君。
自分の部屋は入念にチェックしているかも知れない。
その辺りは君の部屋だものね!

通り土間の吹き抜け部分には大き目の天窓が取り付けられています。
その下には薪ストーブが鎮座する予定ですが、
奥様が「この土間の椅子に座って一日流れる雲を見ていたいなあ」と独り言。
正面には大きな木製のガラスドアが取り付けられるのですが、
その向こうの庭にはコールテン鋼の風抜き穴と蛇籠の石塀が見えます。
このスペースは夜間ライトアップして石塀を浮き上がらせる計画です。

日曜日は芦屋で計画している「眺めを楽しむ家」の最終プレゼンをしました。
やっと平面計画がまとまりそうです。
施主様からは理想的な住まいが出来そうで、早く建てたいと嬉しいお言葉を頂きました。

時間がある時にずっとスケッチを描き続けている「新宮のMさんの住まい」
空中にポッカリ浮かぶリビングをイメージをしているのですが、
ボチボチ平面計画に入らないといけないなあ。


2012年2月9日木曜日

夜須 ルナ・ピエナ(Luna Piena)





「海に背を向ける家」の奥様から珍しい物を頂きました。

ルナ・ピエナという冬季(10月~3月)に出荷される西瓜。

調べてみると、高知県香美市夜須辺りのハウス栽培西瓜で
温室栽培のマンゴーなどと同じ立体栽培という方法で作られる。
吊るして生育することで、太陽の光が満遍なく当たり、糖度も高くなるそうです。


早速切ってみるとけっこう赤く熟している。
外はとても寒いこの日、西瓜を食べるのもおつなものだが、
事務所中に西瓜の香りがしておりました。

丁度打合せにお越しになられた「記憶の家」の「Yさん」とご一緒に
頂きましたが、甘くて美味しかった。
「Mさんの奥様」いつも美味しいもの頂き感謝しております。
ありがとうございます。

生産者の古井勇一さん達と立体栽培中のルナ・ピエナ 


この写真はJAとさかみ農協のHPから転載いたしました。

ところで「海に背を向ける家」の奥様とは不思議な縁で繋がっているのですが
先日世間話をしている中で、びっくりするようなことがありました。

生まれ故郷、長崎の中学時代の仲良しが神戸に住んでいたのですが
何かの話の流れで「友人がこの近くに家を持っているんですよ」という話になり
ご主人の都合で今はヒューストンにいるけれど。。。。と伝えたところ、
偶然にも「海に背を向ける家」のご夫婦と知り合いで、互いにホームパーティなどを通して
交流していましたと仰られました。

びっくりしました!数日前、「神戸の王子公園で長崎で生まれた方の住宅を作ってるよ」と
彼女にメールしたばかりで、どんな方か会ってみたいと返事をもらったところでした。

私の周りには不思議なことが本当にたくさんあるのですが、
縁ってどこでつながっているのか。。。。

Mさんの奥様、ルナ・ピエナ本当にご馳走様でした。美味しかった。。。

2012年2月7日火曜日

モケットシート




建築中の「海に背を向ける家」は神戸市灘区。
阪急電鉄神戸線「王子公園駅」が最寄駅。
当然工事監理に行く時は、阪急電車を利用する。

皆さんは阪急電車の車体、内装をどのように感じていらっしゃるかわからないが、
僕はこの阪急電車のカラーが好きです。モケットのシートカラーがすごくいい!!
僕達の世代にはとても懐かしく哀愁のある色。

     この写真のみWikipediaから転写

変な言い方ですが、なんだかとても愛おしいし、出来れば頬ずりしたい。
完全な変態ですね。モケットフェチ?。。。。まずいなあ。
でもね、人が腰を下ろしにくいところは深い緑で、常に座る部分は背もたれも含め
浅い緑色。これがたまらんのですよ!
ああっ!言っておきますが僕は鉄道オタクではありません。
単純にこの色が好き、そして少年時代の思い出がたくさん詰まってるモケット。

幼い頃の汽車(長崎は田舎でしたので電車は走っていませんでした)や
路面電車(チンチン電車)の座席はこの色のモケットシートが張られ
肘掛や背もたれのフレームは木製。それがちょっと年季が入った感じのあめ色。

家族旅行で乗った列車の向かい合わせシートや高校時代通学に使ってた
路面電車のロングシートで、横並びに座ったセーラー服のガールフレンドの髪が、
少し開いたあめ色の木製窓から吹き込む風でふあふあと乱れ、
それを直すしぐさがたまらなく愛おしかった思い出の色。

今は写真のように肘掛はステンレスになって風情はないけど
阪急のチョコレート色の車体とこのグリーンのモケットシートの組み合わせが
とても洗練されていると思うのは僕だけ?
すごく上品で、特に神戸線沿線の雰囲気にぴったりだと思うけどなあ。

このシートアンゴラヤギの毛織物だそうですが、どこかで一度使ってみたい。
その前に自分の住まいで試さないといけないか。。。。


ところで2月25日、26日は ASJ御堂筋スタジオ主催 「第4回 春の建築家展」に
参加いたします。お近くへお越しの際は是非お立ち寄りください。

会場は 大阪市中央区備後町2丁目6番8号 サンライズビル2F

また3月3日、4日、5日は ASJ紀伊・田辺スタジオ主催 
「第5回 未来をのぞく住宅展」に参加します。

会場は 新宮ユーアイホテル B1 弥生の間 です。 

2012年2月2日木曜日

ランチしながら。。。





ブログ書くのが少し遅くなってしまったが、
名古屋でご計画中の「抱きしめられる家」のOさんご夫妻と
ランチしながら打ち合わせしましょうという約束をしていた。

クライアントの皆様とそれぞれ食事しながら和気藹々と
打ち合わせするのが僕の理想。
少しずつ実現しているのだが、日々多忙なご夫妻や
小さなお子様がいらっしゃるお客様は調整が難しい。
でも絶対実現するぞ!

Oさんご夫妻とはリビングダイニングの空間の光の取り扱い方と
いかに生活感を出さないかを食事しながらディスカッションする事が
今回の目的でした。
模型写真はその光の入り方の検証写真。

ディスカッションする場所は愛知県岡崎市。
何でまたそんなところで?と思われるでしょうが
今お住まいの場所からはそんなに遠くない。

名古屋で食事するレストランを探してたら、
事務所の隣のイタリアンレストラン」「ア・ターヴォラ」のオーナー鈴木さんが
名古屋へ行くのなら是非食べに行ってみてと紹介された。
それがこの「クチネッタ ユギーノ」 小さなキッチンのシェフという意味らしい。

その鈴木さんのお弟子さんだそうです。
料理はベーシックな伝統的イタリア料理。
胃が疲れた時など、体にとても優しい。
写真はカジキマグロを軽くスモークしたものをオリーブオイルと
バルサミコソースで。。。

ポルチーニと鶉のラグーソースに幅広麺。何かとても懐かしい味です。

アクアパッツア(鍋の中で魚が躍る様に煮ることらしい)
安心できる味でとても美味しかった。


ドルチェも本当に当たり前のイタリアンドルチェで美味しかった。
話は住まいのことに戻るが、ストイックな空間を作るために
壁を傷めないように取り付ける巾木を美しくないので あえて設置しないよう
考えているのだが、ご主人のOさんが壁際を汚さないで
掃除が上手くいくか検証しながら真剣に悩んでいる姿がとても嬉しかったなあ。

この「抱きしめられる家」絶対素敵な家になると確信しました。